Magic Leapの特許請求資料から見る、音楽とVRの未来
2015-11-26

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2014年10月、グーグルが主導するシリーズB資金調達ラウンドで5億4,200万ドルを獲得した「Magic Leap」をご存知でしょうか。
『マイクロソフトの「Hololens」に似た、現実にVRを重ね合わせるシステムを開発している』と言われつつも、その詳細は未だ明かしていない企業です。
 

 
VR/ARを変える と言われているこの「Magic Leap」。
その技術についての特許申請資料では、音楽/エンターテインメントにおける活用法が取り上げられています。
11/24 the VERGEの記事にて公開されている資料から、音楽とVRの未来を覗いてみましょう。
 
 
 

網膜に映像を“ペイント”する


 
現在、様々なヘッドマウントディスプレイ(HMD)が登場してきていますが、大半のものは眼鏡のレンズ部分をディスプレイとしています。
ただその場合、

  • メガネをしている人は二重掛けする必要が有る
  • サイズが大きく、デザインや重量的に日常使いするには難しい
  • レンズに対するピント、その向こうの景色へのピント調節が必要となる

といった課題を抱えています。それを解決する方向性として、
LECT2015レポートで取り上げた「RETISSA」も採用している“直接網膜に投影する”手法があります。この資料中でも「Novel technology whichi “paints” images on to the retina」とあり、Magic Leapでもこの方式に類するものが採用されていると思われます。
 
また、資料中では様々なタイプの眼鏡型デバイスがデザインされていますが、どれもスタイリッシュ。
VRコンテンツは、より自然に、視力の弱い人も気にすることなく楽しめる身近なものになることが期待されます。

 
 

自宅でLIVEを体験


「Digital Live Artist」として、自宅で存在感あるLIVEを楽しめる技術が示唆されています。
資料では、U2 や THE PRETTY RECKLESS を例に挙げられています。
 

プライベートでも、より臨場感をもってLIVEを“体験”できるようになることで、より音楽の力を増大できるのではないでしょうか。

また注目すべき点としては、『バーチャルアーティストを複数人で観ている」という点。
実現方法についても注目ですが、VRの世界を複数人で共有できること、つまり時間を仲間と共有できるということは、その体験価値をとても強化してくれるのではないでしょうか。
複数人/多視点で見るからこそのコンテンツのデザインも今後求められるかもしれません。

 

VRでしか出来ない音楽体験を

資料ではこの他にも、詳細は語られていないもののさまざまな“体験”が示唆されています。

  • AlbumをVR表現と共に楽しむ体験か 「Virtual Album Experience」
  • 現実ではあり得ない映像と共にコンサートを楽しむ 「Digital Live Concert」
  • ベッドルームでDJingを楽しむ 「Bedroom Dance Club DJ」

Magic Leapの技術はそのヘッドマウントディスプレイだけでなく、ユーザーのジェスチャーやモーションを読み取るためのさまざまなデバイスや、使用イメージが挙げられています。
それらを意識しながら、現在ではありえないようなコンテンツ/インタラクティブなコンテンツを考えていくことが、より求められると思われます。 

 

新しい音楽の価値と体験に向けて

未だベールに包まれたこの「Magic Leap」のように、今後も衝撃的なテクノロジーが今後も一層登場すると思われます。
ただ、やはりそれらは“手段”であり 使うことが目的ではありません。
 
音楽やコンテンツの世界観、ユーザーとのコミュニケーションにおける価値を高めるために何を果たしたいか、そのためにどの技術を用いるかという文脈で考えられる「編集者的視点」が必要が一層必要となってくるのではないでしょうか。
もちろんそんな時に挙げられる選択肢を増やすためにも、最新情報は常にウォッチし発信していきたいと思います。
 
音楽とテクノロジーでワクワクする未来を作りましょう。
 

ソース:

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
 


2015-11-26 | Posted in VR/AR, エンターテック | by Yuki Abe
Yuki Abe

Yuki Abe

マーケティングコミュニティプラットフォーム「cocosqure」の開発 及び 音楽・エンターテイメント音楽とテクノロジーを掛け合わせたプロダクト/サービスの情報発信および開発を行っている“エンターテック・テクノロジスト/ソフトウェアエンジニア”。 「SXSW2017 Trade Show」出展コンテンツ制作やレポート発信をきっかけに、イベント・メディアへ登壇・出演。