1997 年の設立から、世界中のインディペンデントアーティストへ音楽配信ツール、さらにはマーケティングやデータ分析など様々なサービスを提供してきたディストリビューター「The Orchard（ジ・オーチャード）」が、日本の事業を担う東京オフィス「The Orchard Japan（ジ・オーチャード・ジャパン）」を開設したことを発表した。
全員が新しいスタッフで構成され、日本のインディペンデントな音楽業界に貢献できるよう、日本における専門的なサポートやリリース戦略のサポートを提供していく。
インディペンデントアーティストへのサービスをグローバルに展開する「The Orchard」
「The Orchard（以下、ジ・オーチャード）」は全世界に 40 カ所以上の拠点を持つ大手音楽配信会社だ。
1997 年、デジタル配信に特化した会社としてニューヨークにて設立され、インディペンデントなアーティストが自身の音楽をデジタルで多くのリスナーに届けられるプラットフォームを開発。以降、 2003 年にはロンドンにヨーロッパ本社を設立、そして2015年には、米国 Sony Music Entertainment の 100%子会社となっている。
現在では、Spotify や Apple Music といった大手音楽配信サービスを始め、世界中の音楽サービスに向けて一括で音楽を届けられるツールを提供すると共に、また、マーケティングに関するフルサービス、シンクライセンシング、ビデオサービス、透明性を確保したデータ分析、広告、権利管理、デジタルとフィジカルの配信などの幅広いサービスを、全世界のアーティストやレーベルに提供している。
ジ・オーチャードは、昨年だけで重要な市場にオフィスを 5 カ所以上を新たに開設。現在では、全世界に40カ所以上の拠点を持っており、東京オフィスはその中で最も新しいオフィスとなる。
日本のレーベルやアーティストへのサービス提供、さらには海外アーティストの日本市場アプローチもサポート
今回設立された 「The Orchard Japan（以下、ジ・オーチャード・ジャパン）」 は、日本のレーベルやマネジメント会社、アーティストに、音楽配信と各種のサービスを提供し、日本だけでなく全世界へ展開できる場を提供していく。
クリエイターは、ジ・オーチャードが持つマーケティングやデータ、各種のレポートツールを、日本語を含めた 11 カ国語に対応する環境で独自に活用することができ、デジタルとパッケージのリリースや、売上を即座に管理することができる。また、市場の専門知識や言語サポートを提供し、契約締結や日本のアーティスト、レーベルの育成を目指すと共に、全世界でのアーティストの認知やエンゲージメントの向上を支援して行く。
さらに、海外のインディーズレーベルやアーティストに対して、デジタルやパッケージを日本市場でアプローチする機能も提供していく。ジ・オーチャードが配信するアーティストやレーベルは、東京オフィスの物流や日本のネットワークを活用することができ、世界規模での展開や、売上促進を、活況な市場である日本にも拡大することが可能となる。
ジ・オーチャード・ジャパンのヴァイスプレジデントには 金子雄樹 氏 が就任
ジ・オーチャード・ジャパンのヴァイスプレジデントには 金子雄樹 氏 が就任する。氏はジ・オーチャード入社以前、アマゾンジャパン合同会社のミュージックチームで 11 年、それ以前はタワーレコード株式会社に在籍していた。今回の発表に合わせて金子氏、そして ジ・オーチャード CEO ブラッド・ナヴィン氏からのコメントが公開されている。
「日本の音楽市場がストリーミングに移行している中、金子や東京のスタッフが、この音楽業界の変化を活かして、インディペンデントなアーティストやレーベルの方々を支援できることを嬉しく思います。金子の日本におけるデジタルとパッケージ両方の豊富な知識によって、我々のゴールである世界の重要拠点での地域に根差したサポートを提供できること、そして、地域ごとの独自の商習慣やトレンドを熟知したスタッフを配置し、音楽業界全体の発展に寄与することでしょう。今回の事業拡大によって、音楽のさらなる発見やまだ触れていないリスナーとの出会い、音楽視聴の拡大といったグローバルなマーケティング戦略が達成できるでしょう」
「ジ・オーチャード・ジャパンは、日本の音楽コミュニティをグローバル規模に成長させる役割を担っていま
す。そして、各地域での国際的な配信会社としての役割はもちろん、日本のアーティストやレーベルの
魅力を全世界に伝える役割を担うことを誇りに思っています。我々が持つわかりやすい分析ツールはそ
の武器の 1 つです」
■ The Orchard ホームページ
https://www.theorchard.com/?lang=ja
音楽・エンターテインメントとテクノロジーに焦点を当て 「音楽・エンターテインメントが持つ魅力・パワーを高め、伝える体験（演出や技術、それらを活用したマーケティング施策など）」、 「アーティストやクリエイター、音楽業界がよりエンパワーメントされるような仕組み（エコシステムや新しいビジネスの在り方）」 を発信・創造していくことに取り組んでいるクリエイティブ・テクノロジスト／ライター。 「SXSW2017 Trade Show」出展コンテンツ制作やレポート発信をきっかけに、イベント・メディアへ登壇・出演。その他、LIVE演出やVJの技術開発にも取り組んでいる。
