世界最大の家電見本市 CES2016 で注目したい最新プロダクト・テクノロジー
カテゴリ:エンターテック
2016-01-15

世界最大の家電見本市「CES 2016」が 2016年1月6日(水)〜9日(土)に開催され、家電だけでなくエンターテインメントにも関連する様々なプロダクトが公開されました。
BAKERYとして注目すべき技術をピックアップしてご紹介します。
 
 

SAMSUNG Tile Display

ピックアップ一つ目はSamsungのTile Display。
変哲のないただの大きな(170インチ)ディスプレイかと思いきや、8つの動くモジュールで構成されており、
映像と同期してディスプレイ自体が動く演出となっています。
ディスプレイ内の表現だけでなく、ディスプレイ自体を分割して動かし魅せる、そんな“デジタルの動き” と “物理の動き” 双方で強いインパクトを与える可能性を見ることができるのではないでしょうか。
 

SAMSUNG 透明OLED

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出典:Pronewsより

同じくSamsungより、透明OLEDディスプレイ。
透過ディスプレイはこれまでも数多く登場しているが、今回SAMSUNGが公開したOLEDディスプレイは驚くほどの透明度。さらには片面にのみ映像を投影可能であり、もう一方の側からは通常のガラスに見えるという特長を持つとのこと。
店舗での演出などでの活用が期待できそうですね。

 

Panasonic 高速プロジェクションマッピング

Panasonicはプロジェクションマッピングの新たな形として、人などのマーカーレスの対象物に高速で追従してマッピングを行うプロジェクタ技術を世界初公開。
ダイナミックなプロジェクションマッピングの多くで必要とされる「対象へのマーキング」を不要とし、さらに課題となる「センシング情報の処理・投影に伴う遅延」「プロジェクションの精度」を解決することで、
驚くほどスムーズに、人や球の動きにシンクロしたプロジェクションを可能としています。

 

Naim Mu-so Qb

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出典:Pocket-lintより

Naimからは、オール・イン・ワンのオーディオプロダクト「Mu-so Qb」が登場。
独自設計による高音質な音源再生に加えて、iOSやandroidへの対応はもちろん、SpotifyやTIDALといったストリーミングサービスへの対応も行われています。
今後のオーディオプロダクトはそういったサービスへの最適化、さらにはスマートフォンなどの接続を前提にした新たな形への再デザインが求められるかもしれません。


 
 

家電だけでなく、新しい技術の発信の場にもなっているCES 2016。
今回紹介したプロダクト・技術の他にも、折り曲げが可能なディスプレイやインタラクティブサイネージといった興味深いプロダクトや、新たなベンチャー企業などが多数紹介されています。

また、今回のCES 2016にて注目すべきトピックは以下ではないでしょうか。

・VR(バーチャルリアリティ)、ドローン、AIなどが注目を集める
(BAKERYでも頻繁に取り上げていますが、今後よりVR/ARの事例が増えて行くと思われます)

・様々な家電や車がネットワークに接続される(IoT)傾向が強まる
(ネットワークに接続されることで、家電や車自体が 音楽・エンタメのプラットフォームになりえますね。
 ネットワークに接続される=リアルデータが取得できることで、データドリブンな表現・手法も加速しそうです。)

・ディスプレイも“透過”や“折り曲げ可能”など、より自由な場所に設置が
(デジタル表現の出口であるディスプレイを、これまで設置できなかった様々な場所・形状に自由につけることができる点では、可能性を拡げるためにも要チェック)
 
“CES”で検索すると様々なまとめサイトがあります。CES 2016で新たな可能性をチェックしてみてはいかがでしょうか。
 
 
ソース:

 
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
 

2016-01-15 | Posted in エンターテック | by Yuki Abe

Yuki Abe

音楽・エンターテインメントとテクノロジーに焦点を当て 「音楽・エンターテインメントが持つ魅力・パワーを高め、伝える体験(演出や技術、それらを活用したマーケティング施策など)」、 「アーティストやクリエイター、音楽業界がよりエンパワーメントされるような仕組み(エコシステムや新しいビジネスの在り方)」 を発信・創造していくことに取り組んでいるクリエイティブ・テクノロジスト/ライター。 「SXSW2017 Trade Show」出展コンテンツ制作やレポート発信をきっかけに、イベント・メディアへ登壇・出演。その他、LIVE演出やVJの技術開発にも取り組んでいる。