活字を目と耳で深く味わう、浜崎あゆみ 自伝的小説の「ビジュアル・オーディオブック」公開
カテゴリ:エンターテック
2019-11-08

BAKERYでも度々取り上げている Lyric Speaker から、また新しい取り組みが届いた。歌詞をモーショングラフィックスとして美しく表現し、音楽の新しい体験を生み出す技術が新たに活用されたのは「本」だ。

11月8日、ベストセラーとなった浜崎あゆみの自伝的小説の「ビジュアル・オーディオブック」がdTV公式Youtubeチャンネルで公開された。気鋭のクリエイターたちと、 Lyric Speaker の技術によって生まれた、活字を新しい形で体験するコンテンツ。ぜひ注目したい。

Ayu visual audio book

◆「M 愛すべき人がいて」 ビジュアル・オーディオブック
https://youtu.be/hpeignQ3xGo

 

活字を目と耳で深く味わう「ビジュアル・オーディオブック」

今回公開された、浜崎あゆみの自伝的小説「M 愛すべき人がいて」の「ビジュアル・オーディオブック」は、同書のクライマックスにあたる第5章を映像化。1stアルバム『A Song for ××』から2ndアルバム『LOVEppears』までの名曲に彩られながら、小説が朗読されるアニメーション作品となっている。

次第にすれ違っていく2人の日々の中で生まれた「Boys & Girls」や「appears」など、様々な楽曲が物語と交差していく。

12 Appears

昨今、小説などを朗読したオーディオブックが人気を集めている。一方、活字を目で追うことで、そのメッセージがより深く心に入ってくるというところに注目し、活字を目と耳で深く味わうことを目的に制作された。

 

アニメーションの中では、歌詞をモーショングラフィックスとして表示する機能をもつ Lyric Speaker の技術を活用。本をビジュアライズさせるためにカスタマイズしたソフトが今回制作された。
楽曲が流れるパート (たとえば6:10あたり) では、 Lyric Speaker ならではの美麗な歌詞のアニメーションを見ることができる。

また、文字の背景となるアニメーションを含む総合演出は、2019年1月に公開され、アヌシー国際映画祭の長編コンペティション部門にノミネートされた『あした世界が終わるとしても』を手掛けた 櫻木優平 監督。

その他にも多くの新世代のクリエイターたちが集い、平成の歌姫のストーリーを描いていく。

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ビジュアル・オーディオブック より
 

なお、この続編がdTVにて12月上旬に配信されることが決定している。

アーティストの自伝小説を、アニメーション、その楽曲とテキストのモーショングラフィックスでより深く味わえる本作。新しい表現・音楽体験の形としても、ぜひチェックしておきたい。

 

◆制作スタッフ

監督:櫻木優平
助監督:川崎司
BGクリエイター:内田憲 / 岡亮佑 / 上原裕弥 / 春日健一 / 手川太輔
制作:クラフター / クラフタースタジオ

音楽演出・企画・選曲:鈴木雅子
音響監督:高木創

モーショングラフィックス:川中玄貴、久保雄基
モーショングラフィックスプロデューサー:飯野史子(EPOCH)

リリックスピーカー技術提供:斎藤迅(SIX/COTODAMA)

著・文章再構成:小松成美

 

2019-11-08 | Posted in エンターテック | by Yuki Abe

Yuki Abe

音楽・エンターテインメントとテクノロジーに焦点を当て 「音楽・エンターテインメントが持つ魅力・パワーを高め、伝える体験(演出や技術、それらを活用したマーケティング施策など)」、 「アーティストやクリエイター、音楽業界がよりエンパワーメントされるような仕組み(エコシステムや新しいビジネスの在り方)」 を発信・創造していくことに取り組んでいるクリエイティブ・テクノロジスト/ライター。 「SXSW2017 Trade Show」出展コンテンツ制作やレポート発信をきっかけに、イベント・メディアへ登壇・出演。その他、LIVE演出やVJの技術開発にも取り組んでいる。