レコチョクとタワーレコードがインディーズアーティスト支援の新会社「株式会社エッグス」設立
カテゴリ:エンターテック
2019-12-10

株式会社レコチョクとタワーレコード株式会社は、 インディーズアーティストの活動支援の本格的な事業化を目的とした新会社「株式会社エッグス」を 2019年12月9日(月)に設立した。

さらに、個人で活動するアーティストやインディーズ音楽関連企業向けに新サービス「TOWER CLOUD(タワークラウド)」を2020年2月(予定)をリリースすることも発表している。

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株式会社エッグス HP: https://corporate.eggs.mu/

 

アーティストの活動支援の本格的な事業化

これまでもレコチョクとタワーレコードは、 2015年からNTTドコモを加えた3社でインディーズ・新人アーティストの活動を支援する「Eggsプロジェクト」を行なっており、音楽プラットフォーム「Eggs」の運営( https://eggs.mu/ )や、タワーレコード内「Eggsレーベル」からのCDリリースなどアーティストの活動支援を行なって来た。

そんな中、昨今の「サブスクリプションサービスでのプレイリストを通した音楽との出会い」、「ライブ市場の増加」といった音楽傾向を、インディーズアーティストにとって新たな成長の可能性を醸成している機会と捉え、アーティストの活動支援の本格的な事業化のため、今回、共同で「株式会社エッグス」を設立した。

 

新プラットフォーム「TOWER CLOUD」、エージェント事業でアーティストの活動を支援

この「株式会社エッグス」では、レコチョクの「サービス企画やシステム開発、マーケティングのノウハウ」、 タワーレコードの「店舗運営ノウハウ、バイヤーが持つ目利き力やネットワーク」を活用し、以下の事業を行なっていく。

 

1.プラットフォーム事業

個人で活動するアーティストやインディーズ音楽関連企業向けに新サービス『TOWER CLOUD(タワークラウド)』を2020年2月(予定)にリリースする。

TOWER CLOUD

このサービスは、 アーティスト自身が楽曲を無料で登録することで、 様々な音楽配信サービスへのデリバリーができ、その音源を使ってCDの制作(プレス)委託やタワーレコードでの販売契約までワンストップで展開できるプラットフォームとなる。

今後、既にサービス提供している無料音楽プラットフォーム「Eggs」を進化させ、アーティストがファンに直接ライブチケットやグッズを販売し、ファンクラブの運用などがシームレスに行えるエコシステムを構築、「Eggs」のプラットフォーム領域を拡大させていく。

 

2.エージェント事業

登録アーティストよりライセンスを受け、グッズ等の企画・制作、 クラウドファンディングなどさまざまなサービスを展開する他、 エッグス関連ライブの主催や出演の斡旋などアーティストの価値を最大化すべくサポートしていく。

特に、エッグスでは、タワーレコードのコーポレート・ボイス「NO MUSIC, NO LIFE.」とコラボレーションしたアーティストグッズ制作も可能に。

また、 『TOWER CLOUD』と全国80店のタワーレコードの店頭・バイヤーネットワークの連動により、レーベルやプロダクションに所属しないアーティスト個人にも日本全国の店頭でのCD販売やパワープッシュの機会が与えられるなど、有望なアーティストの早期発掘・成長加速も期待できる。

 

DIYアーティストへの支援の仕組みがグローバルでも注目されている中、この新会社、そして新プラットフォームがどのような機能を提供してくれるのか、楽しみだ。

 

2019-12-10 | Posted in エンターテック | by Yuki Abe

Yuki Abe

音楽・エンターテインメントとテクノロジーに焦点を当て 「音楽・エンターテインメントが持つ魅力・パワーを高め、伝える体験(演出や技術、それらを活用したマーケティング施策など)」、 「アーティストやクリエイター、音楽業界がよりエンパワーメントされるような仕組み(エコシステムや新しいビジネスの在り方)」 を発信・創造していくことに取り組んでいるクリエイティブ・テクノロジスト/ライター。 「SXSW2017 Trade Show」出展コンテンツ制作やレポート発信をきっかけに、イベント・メディアへ登壇・出演。その他、LIVE演出やVJの技術開発にも取り組んでいる。