Vochlea Musicが “声” で音楽のアイディアを形にする「dubler」のクラウドファンディングを開始
カテゴリ:エンターテック
2019-03-14

ロンドンを拠点にし、世界的にも注目を集める音楽スタートアップ「Vochlea Music」が、Kickstarterでクラウドファンディングを開始している。

リワードとなる「Dubler Studio Kit」は、AI(機械学習)と音声分析のテクノロジーを組み合わせて、“声” で音楽制作を可能にするツールセットだ。

これまでアーティストは曲を思い浮かんだらボイスメモに録音して、その後楽器演奏や打ち込みをし直していたが、この「Dubler」は思い浮かんだアイディアを口ずさめばすぐに演奏に起こしてくれる。また、楽器演奏に壁を感じている人にも音楽制作への道を開いてくれる可能性を秘めたこのツール、要チェックだ。

1 DublerStudioKit

DUBLER STUDIO KIT | KICKSTARTER
https://www.kickstarter.com/projects/vochlea/dubler-studio-kit-your-voice-the-ultimate-midi-con

 
 

機械学習と音声分析で、誰もが音楽のアイディアを形にできる「Dubler Studio Kit」

Vochlea Musicは、Abbey Road Studioのインキュベータープログラム「Abbey Road Red」への参加や、昨年の SXSW Accelerator Pitch の「Entertainment and Content」カテゴリでの優勝など、世界的にも注目を集めているスタートアップだ。

今回、Kickstarterでクラウドファンディングを開始した「Dubler Studio Kit」は、機械学習と音声分析のテクノロジーを組み合わせ、マイクで入力した“声”(ビートボックスやクラップ音など)からどのような楽器を想定して鳴らしているかを認識し、リアルタイムに変換してくれるソフトウェアに、マイクが付属するKitだ。

ソフトウェアはAbleton/Logic/Reason/FL Studio/ProTools/GarageBandなどの主要なDAWに対応している。

 

声の学習は60秒程度。あとはメロディーを口ずさむことでシンセのパターンを入力したり、ビートボックスでバーチャルドラムキットの複数のサンプルを分けてトリガーしたり。また、声のニュアンスでエフェクトやフィルターを操作することができる。

Kickstarterのページには上記の他にも、Beta Testerのアーティストのインタビュー動画がいくつもUPされているので、そちらでもチェックしてほしい。

 
 

現在オープンしている支援コースは£195〜、4月17日まで

クラウドファンディングは約590万円の目標金額に対して、2019年3月14日15時の時点で既に1,390万円を超えた支援が集まっている。

既にSuper Early Birdのプレッジは受付を終了しており、現在オープンしているプレッジは£195〜となっている。クラウドファンディングの締め切りは2019年4月17日まで。

 

DAWのプラグインソフトウェアであるため、これで「すぐにアーティスト以外でも曲が作れる!」というものではないが、確実に音楽制作のハードルを下げてくれるテクノロジー活用だ。興味のある方はぜひチェック・支援を。

 
 

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2019-03-14 | Posted in エンターテック | by Yuki Abe

Yuki Abe

音楽・エンターテインメントとテクノロジーに焦点を当て 「音楽・エンターテインメントが持つ魅力・パワーを高め、伝える体験(演出や技術、それらを活用したマーケティング施策など)」、 「アーティストやクリエイター、音楽業界がよりエンパワーメントされるような仕組み(エコシステムや新しいビジネスの在り方)」 を発信・創造していくことに取り組んでいるクリエイティブ・テクノロジスト/ライター。 「SXSW2017 Trade Show」出展コンテンツ制作やレポート発信をきっかけに、イベント・メディアへ登壇・出演。その他、LIVE演出やVJの技術開発にも取り組んでいる。