気鋭のシンガーソングライターMAISY KAY ショーケースライブレポート、新たな音楽表現の可能性を秘めた「AR Record Book」も披露
2017-12-14

イギリス・ロンドン生まれ、アメリカ・ロサンゼルスを拠点に活動。12月に日本デビューし「Distance feat.Anly」がSpotify 日本バイラルチャートで1位にランクイン、気鋭のシンガーソングライター MAISY KAY(メイジー・ケイ)。新たな歌姫として注目を集める彼女の、日本でのお披露目となるSHOWCASE LIVEが2017年12月5日に開催されました。

彼女の魅力を間近で感じ、さらにMAISY KAYが展開第一弾アーティストとして発表された「AR Record Book」についても披露されたこのSHOWCASE LIVEの様子をレポートします
さらに今回、MAISY KAYの日本展開をプロデュースするJeff Miyahara氏へ終演後にインタビューも! 音楽のその世界観へファンをより深く惹き込むテクノロジーの可能性と今後の展開について、是非ご覧ください。

MAISYKAY SHOWCASE

 

 

MAISY KAYの圧巻のパフォーマンス、その一方で感じさせる18歳らしさ

音楽関係者が集った、コンパクトでステージに近い会場。そこでギタリスト1人をバックに、MAISY KAYがパフォーマンスを行いました。

披露されたのは、アルバム「Disguises」から「Disguises」、「Heart of the Ocean」、「Distance feat. Anly」の3曲。透き通っていながら凛としており、大きな世界観を表現・構築できる歌唱力。それに乗せてはっきりと心に届く歌詞。シンプルなステージ演出ながらもそれが一層彼女の実力を際立たせ、オーディエンスは息を呑み世界観に入り込むように耳を傾けていました。


(Photo by Chris Graziano)

また3曲目の「Distance feat. Anly」では、同曲でコラボレーションしたシンガーソングライターAnlyもステージに登場しました。この楽曲の制作はアメリカと日本とのリモートで行われたため、直での対面は初でのステージとなった今回、日本のJ-POPを感じさせながらもMAISY KAYの世界観も織り込まれ、まさに二つの地を結び繋ぐスケールの大きな楽曲を、2人は見事に披露しました。

Sub4
(Photo by Hiroki NISHIOKA)

圧巻のパフォーマンス後にはインタビューセッションが設けられ、オーディエンスからの質問を受ける場面も。その受け答えからは、パフォーマンス中には感じさせなかった18歳らしいキュートな一面も垣間見ることができると共に、彼女の楽曲制作への想いなどが語られました。

 

 

ARを活用した音楽表現の新たな可能性「AR Record Book」も披露

またこのSHOWCASE LIVEではもう一つのトピックとして、新しい音楽の体験の媒体「AR Record Book」のプロトタイプも披露されました。


「AR Record Book」。ARの特徴だけでなく、本としての“手に取る喜び・満足”に溢れたデザインになっている

ROK VISION(http://rokvision.com/home.php)が制作しているこの媒体に、専用のアプリをかざすことで、ページごとに紐づく楽曲やミュージックビデオ、また楽曲制作の裏側について触れたムービーやインタビューを見ることができます。
注目すべきはそのクオリティです。

ROK VISIONが公開している「AR Record Book」ムービー

今回のSHOWCASE LIVEでは、来場者へ一冊ずつ開発中の「AR Record Book」が配布されましたが、これが本としても装丁・コンテンツが魅力的。さらに加えて、アプリのカメラをかざすとすぐにムービーが流れる“反応速度”の高さ、これがまさに音楽の新体験と感じます。

CDの歌詞カード・ブックレットの面積では表現できないアーティストの世界観や想いを、手に取るのが嬉しくなるしっかりとした“一冊の本”に込め、さらにそれをアプリが拡張しムービーや楽曲を載せることができる
これまでもARアプリというと、製品のプロモーションやおまけなどで活用されてきましたが、その情報量・表現量とクオリティから、この「AR Record Book」はまさにひとつのものとして販売可能な、魅力的なプロダクトだと言えます。

 

 

Jeff Miyahara氏インタビュー 〜「AR Record Book」の持つ新たなフィジカルとしての可能性 〜

また今回ショーケース終了後に、MAISY KAYの日本展開をプロデュースするJeff Miyahara氏にインタビューを行うことができました。「AR Record Book」が持つ「フィジカルの新たな可能性」と「活用の展望」について主にインタビューしてまいりました。

JeffmiyaharaJeff Miyahara
東京を拠点に活躍する音楽プロデューサー、ソングライター。
米国カリフォルニア州ロサンゼルスに生まれ、1999年に来日。音楽ジャンルを超越したセンスとオリジナリティーあふれる新しいサウンドで、20002年ワールドカップ日韓共同開催チャリティーソング「翼をください」での初プロデュースを皮切りに、その後、活動拠点を米国へも広げ、グラミー賞受賞アーティストであるBoyz II Men,、Pharrell Williamsなどと共に話題の楽曲を次々リリース。最近ではJUJU、西野カナ、少女時代、 EXO、三代目J Soul Brothersやクリス・ハートといった新世代の実力派アーティストの作品を手掛け、自身のキャリアの第2章の幕を開いている。 jpop.co.jp

 

Jeff:ショーケースはどうでした?楽しめましたか?

 

— 素晴らしかったです。表現力・歌唱力によって生み出されるその世界観・スケール観、18歳とは信じられないと感じました。

 

新しいファンとアーティストのつながりの形のひとつとして

— ショーケース前のAR紹介ムービーを見て感じたのですが、実に彼女の雰囲気にあった企画にあったと感じました。なんといってもARのクオリティも素晴らしい。彼女のプロモーションにARを活用しようしたキッカケはなんだったのでしょうか?

 

Jeff:まずMAISY KAYは、今回のEP日本盤では7曲収録ですが、まだリリースしていない楽曲が100以上あります。それら楽曲を出していくにあたり、ファンを大切にし、ひとつのもので新しい音楽や新しいコンテンツ、新しいアーティスト自身を見ていただきファンとのコミュニケーションを取れるような何かやり方がないかと考えました。
— 「AR Record Book」はファンとの新しいつながりの形のひとつである、ということですね。

 

Jeff:そうですね。

 

ストリーミングやグッズ、ソーシャルとの連携…フィジカルの新しい可能性を秘めた「AR Record Book」

Jeff:「AR Record Book」第一弾アーティストはMAISY KAYですが、この同じテクノロジーをこれからどんどん日本のマーケット、日本のミュージシャン、日本のアーティストに展開できればと思っています。

日本のアーティスト・音楽シーンは世界スケールになっていますし、YouTubeやSpotify、Apple Music、CDフィジカルといった様々なタッチポイントがある。ただ、そのアーティストの全てを見るのに、ひとつに統合されたタッチポイントとなるものがなかなか無いと思っています。

そういった中で、この「AR Record Book」があることで、もう一度フィジカルの概念を面白いものに変えていける、そう考えています。

現時点の「AR Record Book」は、アプリを通してビデオや楽曲を楽しむ形になっていますが、リアルタイムでコンテンツストリーミングすることもできますし、随時更新することもできる。またグッズについてなどの情報や、ソーシャルメディアとの連携などもできる状態になっています。なので、日本のアーティストからもお問い合わせをお待ちしています。

 

— 確かにフィジカルには、単純に音楽の“入れ物”として以外にも多くの可能性がありますよね。それを改めて「AR Record Book」から感じることができました。

 

Jeff:TSUTAYAやHMV、レコードショップの棚には勿論CDがありますけど、プラケースをあけると実はCDではなくARブックが入っていたりCD以外のなにか違うグッズやワンオフ物が入っていたり、という展開ができたら面白いですよね

 

— それは面白い!私が思っていたよりも大きな可能性があって、ワクワクします!

 

Jeff:そういった世界を目指していきたいと考えているんです。

また昨今は、ライナーノーツだったりクレジットを目にすることも少ないじゃないですか。一所懸命制作している僕達も含めて、なかなかスポットライトが当たらず、なかなか目にされない可能性が今後どんどん出てくるのでは、と思っています。

ただアーティストのことが好きになるほど、「これはどういう作詞家が書いているんだろう、どういうエンジニアが、ギターは、サックスは、カメラマンは誰がやったんだろう」と、知りたくなるじゃないですか。曲が好きということはもちろん、アーティストを好きになってもらえるような時代へ。音楽のルネサンスをもう一度作っていきたい、それを夢見ています。

— ワクワクしますね!お話をお聞きして鳥肌が立ちました!

 

エンタメとマーケティング、アドバタイズメントが共存し持続していく

— マーケティングのツールとしても、とても素晴らしい可能性を秘めていると感じます。

 

Jeff:確かにこのテクノロジーはBookだけじゃなく、例えばポスターにも適用することができて、(壁にあったスタッフ募集のポスターを指しながら)このStaff Wantedというポスターも、「どういうスタッフがいて、どういうスタッフが欲しい」とかをアプリを通じてムービーで見る、みたいなこともできます。
さらに、この広告のポスター限定でアーティストが楽曲を配信するようなこともできます

ただ、最初の6ヶ月や1年、まずこの「AR Record Book」はアーティストのためのものとして広めていきたいと考えています。その先にはどんどん異業種とのタイアップや、楽曲と商品とのより濃いリレーションシップも作っていきたいと思いますね。

 

— 音楽とブランドの掛け合わせの可能性はBAKERYでも注目しているトピックです。

 

Jeff:音楽と商品がともに目立つようになっていけばいいですが、中には、“商品は目立つがアーティストや楽曲が忘れられてしまう”というようなこともあって、それは残念だなと思っています。

ライフサイクルやストーリーを継続していくということ、エンタメとマーケティング、アドバタイズメントが常に共存しお互いを必要としている、それを持続していくことが「AR Record Book」とそのテクノロジーで可能になるのでは、と感じています。

 

— お互いを高めあっていくと。新しいレベルの“フィジカル”の形の一つであり、また更なる可能性を持ったプラットフォーム、テクノロジーだと感じました。

今後の「AR Record Book」の展開、そしてMAISY KAYさんのご活躍に注目し、今後もBAKERYでも発信していきたいと思います。本日はどうもありがとうございました。


ショーケースライブ終演後のAnly、Jeff Miyahara、MAISY KAY (Photo by Hiroki NISHIOKA)

 

 

新しい歌姫 MAISY KAY、アーティストの世界観を描くAR Record Bookから感じる、新たな音楽の力

今回のSHOWCASE LIVEでは、MAISY KAYを通じて音楽の持つパワーを感じ、さらにJeff Miyahara氏とのインタビューを通じて、音楽体験の新たな可能性についても直に触れることができました

音楽・アーティストの持つ“人を動かす力”と、それを増幅し新たな体験を生む“テクノロジー”。その可能性を感じられる一夜だったと感じています。

今後もMAISY KAY、「AR Record Book」双方に注目し、BAKERYより発信していきたいと思います。

 

 


2017-12-14 | Posted in VR/AR, イベント/LIVE, エンターテック | by Yuki Abe
Yuki Abe

Yuki Abe

マーケティングコミュニティプラットフォーム「cocosqure」の開発 及び 音楽・エンターテイメント音楽とテクノロジーを掛け合わせたプロダクト/サービスの情報発信および開発を行っている“エンターテック・テクノロジスト/ソフトウェアエンジニア”。 「SXSW2017 Trade Show」出展コンテンツ制作やレポート発信をきっかけに、イベント・メディアへ登壇・出演。