記憶と香りデータをマッチングし花を贈る 『キヲクノカヲリ Flower Giftプロジェクト』、Makuakeでクラウドファンディング開始
2017-10-24

香りを使ったエンターテインメントの演出も話題に上がる中、“香り”と“記憶”にフォーカスした面白いプロジェクトがはじまっています。

株式会社リベルテが運営する生花店「les mille feuilles de liberte(レ ミルフォイユ ドゥ リベルテ)」が、これまでにないフラワーギフトのあり方を提供する試みとして、思い出の香りと花の香りをデータでマッチングし、その香りを持つ花束を贈る「キヲクノカヲリ Flower Giftプロジェクト」を開始しました。
そのプロジェクトの体験会を実施するために、クラウドファンディングを10月23日(月)よりクラウドファンディングサービス「Makuake」で開始しています。

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●クラウドファンディングページ: https://www.makuake.com/project/kiokunokaori/

 

このプロジェクトは、花き市場全体の売上が徐々に下がっている中、知識が乏しくても気軽に花を選ぶ機会を生み出すために始まったもの。詳細な香りデータを取得できる香りセンサーを活用し、思い出の香りと花の香りをマッチングし、その香りを持つ花束を選択・提供してくれるプロジェクトです。

ヒトがニオイを心地よく感じるかどうかは、香りそのものの強弱より、そこから想起される過去の体験が大きく関係しています。しかし、これまでの香り測定器は、香りの強さ・弱さを単純に測るものが多く、本当の意味で心地よい香りかどうかを判定することはできませんでした。しかしこのプロジェクトでは新しく装置を開発し、測定を実現しました。

 

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このプロジェクトではまず、「思い出の品」を新装置であるボックスに入れ漂う香りを分析し、数値化されたデータを抽出。さらに、室内外・水辺・自然・街中などその時の「思い出の写真」の風景を頼りに導き出したエリアごとの香りを補強データとして活用します。

それらを合算したデータを元に、花の香りデータベースの中から最も類似した香りの花をマッチング。それぞれの思い出を宿したオリジナルのフラワーギフトとして提供してくれます

 

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マッチングのプロセス

 

クラウドファンディングでの資金調達後、このサービスの体験会を実施するとのこと。
“記憶”と“香り”が結びつく花束にどのようか感覚を抱くのか、香りの活用に関心のある方は支援してみてはいかがでしょうか。

 

– Comment –
昨今では視覚・聴覚以外の五感を活用した体験の一つとして“香りの演出”にも注目が集まっています。例えばVRでは、そのVR内のシーンに合わせた香りを体験者に嗅がせることでより没入感を高める取り組み(ヘッドギアに装置をつけたバレンタインVRや、筐体として香りの機構を取り込んだVRセンスなど)があります。また、ライブやイベントでも「リアルの体験の場である“ライブ・イベント”の特別感」として、アーティストやイベントコンセプトに合わせた香りを調香し、ホール全体をその香りで包む演出も登場しています。イベントでは「FLOWERS by NAKED」が印象的で、またSHINeeテミンはライブでの香り演出と連動して、フィジカルのパッケージにその香りを添付する取り組みも行っています。

嗅覚は他の五感よりも感情に強く結びついているため感情を揺らすことができる、香りの記憶は薄れにくく思い出を強く蘇らせることができる、と言われています。そういった点でも「香りを使った体験の強化」には注目していくべきトピックです。今回のこのプロジェクトではその「記憶の香り」で過去の想いや情動を呼び、現在の体験を強化する取り組み。過去の記憶の香りをどこまで捉えることができるのか興味深いですね。

 

 

最後までご覧いただきありがとうございました。

 


Yuki Abe

Yuki Abe

音楽・エンターテインメントとテクノロジーに焦点を当て 「音楽・エンターテインメントが持つ魅力・パワーを高め、伝える体験(演出や技術、それらを活用したマーケティング施策など)」、 「アーティストやクリエイター、音楽業界がよりエンパワーメントされるような仕組み(エコシステムや新しいビジネスの在り方)」 を発信・創造していくことに取り組んでいるクリエイティブ・テクノロジスト/ライター。 「SXSW2017 Trade Show」出展コンテンツ制作やレポート発信をきっかけに、イベント・メディアへ登壇・出演。その他、LIVE演出やVJの技術開発にも取り組んでいる。