ソケッツ、感性AIを活用したアーティストアナリティクスを開始 第1弾としてユニバーサルミュージックへ提供
カテゴリ:AI, エンターテック
2017-08-31

音楽や映像、書籍などを中心としたデータ関連サービスを行う株式会社ソケッツが、感性AIを活用した「アーティストアナリティクスサービス」の提供を開始した。

取組の第一弾としてユニバーサル ミュージック所属のアーティストについてのプロデュースプランニング分析サービスを提供しており、既に2組目のアーティストの分析に着手している。

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株式会社ソケッツは独自の感性AIテクノロジーを活用し音楽、映像、書籍をはじめとした、エンターテイメントに関する商品開発・ 調達、マーケティング、制作支援など、エンターテイメント業界における新たな価値創造に向け取り組む企業だ。
同社は「LINE MUSIC」や「dヒッツ® powered by レコチョク」、「Rakuten Music」へのレコメンドサービス提供や、Huluへの映像データベース提供など、エンターテイメントにおけるデータベースサービスで注目を集めている。

 

そんな同社は今回、メディア・サービス・データベース(※MSDB)ならびにアナリティクスチームのアーティスト分析、楽曲分析など感性AIにおけるノウハウを活かした「アーティストアナリティクスサービス」の提供を開始した。

分析結果を元に、アーティストの活動方針、楽曲の制作方針ならびにプロモーションプランの提案を行うことを目的に実施している本取組。主に下記のレポートで構成されている。

  • ソーシャルリスニング
    アーティスト本人ならびにフォロワーのソーシャルメディアやその他Web上でのコメントの傾向を分析することによる今後の発信頻度やその内容、施策についての分析・提案。
  • 対象アーティストおよび楽曲リスナーの方々の聴取・購入傾向分析
    実際に並行聴取ならびに購入されている対象アーティスト以外の上位楽曲も可視化。
  • 聴取・購入楽曲のメタ傾向分析
    可視化された楽曲をメタ分析しその傾向を分析。
  • メタ分析に基づく共演・共作などのコラボレーション推奨アーティスト
    イベント出演やトリビュート盤参加アーティストを検討する際のベースとなる2次元マップの提供。

 

本取組の第一弾としてユニバーサル ミュージック合同会社所属のアーティストについての分析サービスを提供。既に2組目のアーティストの分析に着手しているとのことだ。

アーティストのリスナー・ファンのニーズを可視化することで楽曲制作や今後の活動方針検討に活かしていくなど、アーティストとリスナー・ファン両者の接点をより魅力的なものとするため、改善を重ね継続的に取り組んでいくとのことだ。

 

※ メディアサービス・データベース(MSDB)とは、同社が開発した音楽、映像、 書籍、放送、人物、施設、一般商品情報などを体系的かつ特徴情報を詳細に分類したデータベース。人の感性や感情を捕捉した「感性メタデータ」をキーとしたプロファイリング、 アナリティクス、パーソナライズ、レコメンド、マーケティングサービスを実現する。

 

– Comment –

アーティストとファンの幸せな出会い・繋がりを、今後より多く生んでいくためには、ビッグデータ・AIの活用が期待されます。
これまでは配信プラットフォームによるレコメンド・プレイリスト作成などが活発に行われていましたが、今回のようなアーティスト側の立ち位置から総合的に分析し、新たなキャンペーンや取り組みを生んでいく“アーティストアナリティクス”・“プロデュースプランニング”も、今後活発に進んでいくべきだと思われます。

今後の取り組みに注目していきたい事例です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

2017-08-31 | Posted in AI, エンターテック | by Yuki Abe

Yuki Abe

音楽・エンターテインメントとテクノロジーに焦点を当て 「音楽・エンターテインメントが持つ魅力・パワーを高め、伝える体験(演出や技術、それらを活用したマーケティング施策など)」、 「アーティストやクリエイター、音楽業界がよりエンパワーメントされるような仕組み(エコシステムや新しいビジネスの在り方)」 を発信・創造していくことに取り組んでいるクリエイティブ・テクノロジスト/ライター。 「SXSW2017 Trade Show」出展コンテンツ制作やレポート発信をきっかけに、イベント・メディアへ登壇・出演。その他、LIVE演出やVJの技術開発にも取り組んでいる。