【SXSW2017レポート】SXSW ART PROGRAMレポート 唯一日本人として出展された『toki – series #02 By Akinori Goto』
2017-04-09

SXSW2017より始まったアートプログラム「SXSW ART PROGRAM」。
6人のアーティストが、Austinのダウンタウンの様々な会場において展示を行うこのプログラム。
その6人のアーティストのうち1名はなんと日本人、Akinori Goto氏であった。

多くの来場者が驚き魅せられた『toki』の新作はどういったものだったのか、
オースティンの空気感も交えながらレポートする。

 

初夏のような日差しの中、向かうのは JW Marriott – Room 306

今回から始まったSXSW ART PROGRAM。
SXSWの中心とも言えるAustin Convention Centerをはじめ、様々な会場で展示が行われていました。

そんな中でもやはり注目していたのは、唯一日本人アーティストとしての出展となったAkinori Goto氏の展示。
Akinori Goto氏の展示はJW Marriottの3階。
会期中拠点となっていたTrade Showの会場でもあるAustin Convention Centerから、歩いて5分ほどの位置にある。

3月にも関わらず、日本の初夏を思わせる陽気の中、会場へ向かいました。

 

IMG 2436
Austin Convention Centerの遠景。空は晴れ、まるで初夏のよう。

 

IMG 0763
会場となるJW Marriott。

暗闇の部屋に入ると、Toki Series #01・Series #02と共にご本人も

JW Mariottの3階に上がると、カンファレンスの入場待ちの人で通路に溢れている。
なんとかその人波を掻い潜ってTokiの展示ルームに入ると、なんとすぐにご本人が。

そして部屋の奥に目を向けると、Toki Seriesが展示されていました。

 

 

言語も超えてフォルムと動きの美しさを感じさせる 「series #01」

展示ルームには3つの展示が配置。1つ目は昨年話題となった『Series #01』が部屋の右手前に。

バレエダンサーの動き・時間を3Dプリントで物質化し、ライトで切り取ることによって“動き・時間への再変換”を行った本作。
その分かりやすさと美しさから、来場者の多くが写真・ムービーにて撮影を行っていました。

差し込む光の方向で変わる時間軸 「series #02」

そして部屋の左手前、奥には新作「Series #02」が展示。

「Series #02」は#01と比べてとても大きく複雑なものであるため、
まず左手前にはその1パーツによって、そのコンセプトを分かりやすく理解できるような展示の配置に。

#02は、人の時間の流れが、差し込む光の方向によって変化・逆転する仕組みとなっていました。


 

それが組み合わさってできたのが、#02本体。
テーブル上に収まる#01とは異なり、インスタレーションとして圧倒され、魅入ってしまう作品となっていました。


惜しむらくは、非常口のランプが消せなかったこと。
この点については、展示の難しさだとGoto氏からも伺うことができました。

フェスティバルに自然と組み込まれるアートを楽しむ贅沢

LIVEやカンファレンスなど時間ごとに次々と行われているSXSW。

そんな中でも常設展示として、時間を気にせず 喧騒から少し離れたところで
最先端のアートに触れ、新たな視点を得られる「SXSW ART PROGRAM」。

初回であったため、フェスティバル全体から浮いてしまっているのでは、と考えていたものの
SXSWの懐の広さなのか、実に自然に「新しい感覚を与えるもの」「文化を作るもの」として触れることができるイベントでした。

来年度はどのようなアーティストが出展するのか、要チェックです。

 

IMG 0672

 

 

IMG 0774

IMG 0777

 

ソース:

最後までお読み頂き、ありがとうございました。


Yuki Abe

音楽・エンターテインメントとテクノロジーに焦点を当て 「音楽・エンターテインメントが持つ魅力・パワーを高め、伝える体験(演出や技術、それらを活用したマーケティング施策など)」、 「アーティストやクリエイター、音楽業界がよりエンパワーメントされるような仕組み(エコシステムや新しいビジネスの在り方)」 を発信・創造していくことに取り組んでいるクリエイティブ・テクノロジスト/ライター。 「SXSW2017 Trade Show」出展コンテンツ制作やレポート発信をきっかけに、イベント・メディアへ登壇・出演。その他、LIVE演出やVJの技術開発にも取り組んでいる。