目の錯覚を利用した“フェイク3D”MVに注目、FEMMの新曲MV『Do It Again feat. LIZ』が公開
2017-04-20

世界的にも注目を集めるマネキン・ラップ・デュオ「FEMM」。
BAKERYでも何度も取り上げている彼女達から、また面白くも素敵なミュージック・ビデオ(MV)が届けられた。

そのMVは本日4/20の10:00に公開されたばかり、アメリカの女性アーティスト「LIZ」をフィーチャリングに迎えた新曲「Do It Again」のMVは、目の錯覚を利用した新感覚の“フェイク3D”MVだ。

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世界から注目を集めるマネキン・ラップ・デュオ 「FEMM」
 

これまで、意味不明のティザー映像 (Youtube) に始まり、欧米のティーンを中心にバズを起こした代表曲「Fxxk Boyz Get Money」 (Youtube) 、驚愕のワンカット・ダンス・ビデオ「Whiplash」 (Youtube) など、
イギリスの「DAZED」やアメリカの「creators project (現:creators)」といった世界的メディアからも高評価を得て大きな注目を集めてきた彼女たち。

 

そんな彼女達の最新MVは今回も期待を裏切らない。今回のMVでは「SPLIT DEPTH」という手法を取り入れ、
画面上を線で区切り、それを活かした演出・パフォーマンスによって得られる目の錯覚を利用して、3Dグラフィック処理を利用せずに奥行きや立体感を感じさせるMVに仕上がっている。

 

『Do It Again feat. LIZ (Fake 3D Music Video) 』

https://youtu.be/UbWDsEzMaAw

 

今回の楽曲は、2016年以降、自身の音楽テーマに据えてきた「80年代リバイバル」の集大成とも言える作品。
当時、一世を風靡した“TVゲームに登場する数々のヒロインたちの心境”を歌ったリリカルでエモーショナルな1曲だ。
悪者にさらわれ、従順で弱い存在として描かれることが多いが、本当は、もっと強くたくましい女性だったのではないか?という現代的な解釈で、その実像に迫るFEMMらしい新たなガールズ・アンセムに仕上がっている。

 

VRによるミュージックビデオなどが登場してきている中での “敢えてアナログな手法を使った演出” は目を惹きつけると共に、“ブラウン管の中には収まりきらないヒロイン達の心”を感じさせるような演出として、楽曲を引き立てている

 

MVの企画・制作は、今でこそ耳慣れた「PC・スマホジャック」といった映像をいち早くプランニングし、
FEMMのクリエイティヴ・チームである「maximum10」と共に数多くのインタラクティヴ作品を手がけてきた
「EPOCH」の佐々木渉によるもの。映像監督としては、今回が初の作品となる。

おなじみのラバー衣装は、数々のハイ・ブランドとコラボレーションし、世界で最も有名なラバー専門店と言っても過言ではない本場イギリスの「House of Harlot」製。
ロンドン在住のLouby McLoughlinがスタイリングを担当した。

 

日英米の女性アーティストとのコラボレーションより生まれた新曲

映像・ビジュアルにも目を奪われるが、その世界観を成り立たせている楽曲の高い音楽性にも注目したい。

 

フィーチャリング・アーティストのLIZは、Diplo率いる人気レーベル「MAD DECENT」初の女性契約アーティストとしてこれまでにPharrell Williams、Ryan Hemsworth、Usher、ZEDDといった人気アーティストとのコラボレーションを果たして来た要注目のディーバ。
ライターとしても評価の高い彼女は、今作のメロディーと英詞も担当している。

また、日本語ラップは、共にフィメール・ラップ・クルー「FAMM’IN」として活動し盟友とも言える「FAKY」
Lil’ Fangと新進気鋭の女性シンガーYup’inによるものだ。

 

斬新なビジュアルと音楽を世に届け続ける、そんなFEMMは現在、デンマークとロンドンでの公演のために渡欧中。“2体”と、日英米の女性アーティストがコラボレーションして生まれた今作、自身10枚目となるオリジナル・デジタル・シングルとして、5月3日にリリースされる。

 

映像・ビジュアル・音楽共に、様々なコラボレーションによってインパクトのあるものを届けてくれるFEMM。
今後もどのような世界を見せてくれるのか、要チェックだ。

 

FEMM INFO:

 

ソース:

 

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

 

 


Yuki Abe

音楽・エンターテインメントとテクノロジーに焦点を当て 「音楽・エンターテインメントが持つ魅力・パワーを高め、伝える体験(演出や技術、それらを活用したマーケティング施策など)」、 「アーティストやクリエイター、音楽業界がよりエンパワーメントされるような仕組み(エコシステムや新しいビジネスの在り方)」 を発信・創造していくことに取り組んでいるクリエイティブ・テクノロジスト/ライター。 「SXSW2017 Trade Show」出展コンテンツ制作やレポート発信をきっかけに、イベント・メディアへ登壇・出演。その他、LIVE演出やVJの技術開発にも取り組んでいる。